置き場所 熱帯や亜熱帯原産の半つる性花木ですが、一般の熱帯花木に比べるとかなり耐寒性が強い植物です。関東以西の地域では戸外で冬越しできます。(霜にあたると落葉しますが枯れることは少ない)寒さの厳しい地域は地表をわら等で覆うか、株元に盛り土をする事も効果的です。 寒冷地でも、霜の降りる前に室内で冬越しさせれば栽培が可能なので、熱帯植物の栽培になれていない方でも安心して楽しめます。 霜の心配の無くなった頃から秋までは戸外で管理出来ますが、冬の間あまり日や風に当てていなかった株はいきなり外に出すと葉焼けや春先の強風で葉や芽を傷める事がありますので、じょじょに慣らすようにした方が無難です。地植えの場合、夏の暑さにも負けずに比較的休まず咲く事もありますが、鉢植えの場合は暑さで葉が萎れたり、花が咲くのが止まったりすることもあります。その場合は半日陰の涼しい場所に移すか、根がまわっている場合はひとまわり大きい鉢に植え替えると回復します。
チロリアンランプ 学名 Abutilon.megapotamicum 和名 ウキツリボク アブチロン・メガポタミクム 「キングベル」 アブチロンの中でも特に耐寒性が強く、樹勢も強い育てやすい品種。 関東以西で、南向きの暖かい場所なら戸外で地植えも可能ですし、それ以外の地域でも、葉は落ちますが必要に応じて室内に取り込むなどで、越冬が可能です。 当園ではメガポタミクムのなかでも花の大きい品種を栽培しております。大輪種に特に園芸品種名はついていないようですが、花形に愛着を込めて 商品名を「キングベル」と呼んで栽培しております。 半つる性で夏になると良く伸び、アーチやフェンス・トレリスに絡ませる事ができます。
チロリアンランプ 学名 Abutilon.megapotamicum ‘Swing Bell’ 「スウィングベル 」 最近国内で出回りはじめた品種で、市場では「スウィングベル」の名で親しまれています。当園独自の調査では、 学名 Abutilon.milleri アブチロン・ミレリ と特徴が一致しており、図鑑で調べる時の参考にしています。 栽培の仕方は前記とほぼ同じですが、注1)矮性 で、ハンギングや寄せ植えに向いています。
チロリアンランプ 学名 Abutilon.megapotamicum ‘variegatum’ 「ヴァリエガータ」 葉に明黄色の斑が入る品種で、生育はやや遅めで矮性です。 前記2品種よりも花は小さめですが、花が無い時も葉で楽しむことが出来ますし、寄せ植えやハンギングにも利用できます。 耐寒性はキングベルよりも少し弱いので、霜よけや屋内に取り込むなどの配慮をした方が、楽に冬越しに出来ます。 *現在は品種の保存のみで営利栽培むきに生産はしておりません
チロリアンランプ 学名 Abutilon.megapotamicum ‘Dwarf Red’ 「ドワーフレッド」 花の形や葉の形はスウィングベルに似ていますが、やや花弁が下向きに開きます。2006年に導入した品種なので、性質については今も観察中ですが、10℃の低温栽培では、スウィングベルよりも順調な生育を見せました。耐寒性は今のところスウィングベルよりも強いような気がします。生育は丁度キングベルとスウィングベルの中間くらいで、木立ち性があり、刈り込むとこんもりと良く茂り花付きよくまとまります。「寄せ植え」「大鉢仕立て」「フェンス」など幅広い用途で栽培できそうです。