フェリーチェマム(キク) 学名 科名 属名 原産地 開花期 性状
置き場所 <開花中の鉢> 秋頃から出荷され、お花屋さん等の店頭にならびます。購入した鉢は、戸外なら強い西日は避け、日あたりの良い場所へ。室内なら日当たりの良い窓辺に置いて下さい。 <開花後> 鉢のまま日当たりの良い場所で管理していると、晩秋になって出てくる芽が極端に短く太くなりますこれを冬至芽と呼び、すると次第に株がこんもり丸くなってきます。これをロゼット化と言い、株が冬越しをする態勢になった事をしめします。この冬至芽は冬の低温に遭遇してから春に再び芽を伸ばし始めます。過保護に暖かい環境におかないほうが春の芽吹きがよく、軒下などの霜よけ程度で十分です。 また、 春〜秋のうちに花壇に地植えして宿根草として栽培する事も出来ます。室内で管理する場合は、一度低温に遭わせてロゼット化させてから室内のなるべく温度の低いところで管理するか、冬至芽を作らなかった場合はそのまま日当たりのよい窓辺で管理して下さい。 <春〜> 戸外で越冬したものは、そのまま春に芽が吹き始めますので、風などで芽が折れることの無いように注意して下さい。室内で育てたものは、早くから芽が伸び始めている株を戸外に出す場合は、霜や冷害にあわない様に注意してください。 室内・戸外共に言えることですが、キクは3)短日植物ですから、外灯・室内灯が夜間点灯している状態では花芽が出来ません。(開花中のものはそのまま咲きます)特に夏以降は夜間、光の当たらない所で育てるようにしてください。 秋口に市販されている株は4)短日処理がされて開花を早めている場合が多く、翌年の自然開花時期は10月上旬〜11月上旬になります。 3)1日の昼間の長さが12〜13時間以下になると花を咲かせる植物。 4)植物にあたる日照時間を人工的に調節して日長を短くすること。 例)夕方6:00から温室内を暗幕で暗くし、翌朝7:00に明るくする
病害虫 病気 <うどんこ病> 春先から初夏にかけて葉に白い粉状の斑点が付きじょじょに広がっていく。 市販の殺菌剤で治療できます。 <白さび病> 春ごろから葉に白〜黄褐色の斑点が出始め、葉の裏側を見ると斑点が浮き上がったさびの様に見えます。放っておくと広がっていくので市販の殺菌剤で治療します。また、菌の繁殖適温があり、真夏になると症状が止まりますが、冷夏ではそのまま広がる場合がありますので、油断しないように。 害虫 <アブラムシ> 暖かくなる時期に多く発生しますので、注意して早めに手で取り除くか、市販の殺虫剤が効果があります。 <ダニ> 葉の新芽がしわ状になり、通常の葉の形と違う・色が悪くなった・花が萎縮して小さくなったり帯状の模様が入る、クモの巣のような物が新芽のまわりに張られ、小さい虫が集まっている、このような症状はダニの可能性が考えられます。肉眼で確認できない小さいダニもいますので、市販のダニ剤を使用して駆除します。ダニは水に弱いので、定期的に葉にじょうろかシャワーで葉水をかけてやると、大量に発生するのを予防する効果があります。 <ヨトウムシ・アオムシ> 暖かくなると、蝶や蛾が卵をうみつけていく場合があります。葉や新芽を主に食害する他、蕾の中に潜り込む事があり、そうなると薬品では駆除しにくくなります。食害するのですぐに判りますが、ヨトウムシの場合夜行性なので昼間は株元の土の中に隠れています。 暗くなったら活動をはじめますので、見つけて捕殺するのが効果的です。殺虫剤は早期発見してムシが小さい場合は効果的ですが、大きくなると効きにくくなります。 <キクスイ> カミキリムシの幼虫が茎の中に入り込んで食い荒らす被害をおこします。施設内で栽培されている鉢花にはあまり見かけたことはありませんが、露地で栽培しているとしばしば被害にあうことがあります。茎が途中から枯れてしまったり、折れてしまった茎の中を調べて虫が通ったあとが見つかったら幼虫を探して捕殺するか、被害のひどい所は切り取って処分します。 浸透性の殺虫剤を使用しますが、中に入り込んでいるため効果はあまり期待できません 。 増殖 フェリーチェマムは全て営利目的での増殖は禁止されていますが、趣味として楽しむのは簡単ですのでお試し下さい。 市販の培養土か赤玉土・腐葉土・鹿沼土等を混ぜたものをポットにつめ、春に冬至芽から伸びた茎の先端5cmくらいを切って挿します。風の当たらない日陰で、時々霧吹きをかけて乾き過ぎないようにすると、2週間くらいで根が出てきます。そのまま管理してポットに根が回ったら、ひとまわり大きい鉢に植え替えます。 市場に出回っている鉢花のキクはその多くが、矮化剤を使用してコンパクトに仕立てている事が多いため、翌年栽培すると以前より大きくなる事があります。
セイナイト(グリーン花) 精興園のオリジナル品種。切花としても人気